退職に関するマナーと心構え
介護職は少ない人数でシフトを組み24時間体制で利用者へのサービスを提供している施設が多い。そのため、急に仕事を辞めるとシフトに穴が空いてしまい他のスタッフに多大な迷惑がかかる事になる。それ以上に利用者へのサービスの滞りは、場合によって生命にかかわる問題に発展する事もあり、利用者のみならずその家族にも多大な影響が出てしまうのが介護現場の特徴である。職場環境のストレスから「やってられない!関係ない!」と言って逃げてしまえば本人に取ってはそれまでの問題だが、このような事を頻繁に繰り返すと社会人としての資質に問題が出てくる。特に介護職は責任感が無い人間には務まらない仕事であり、このような人は同じ業種への再就職も難しい。退職にもルールがありマナーがある。
最低限の心構えとしては、直属の上司に退職希望の旨を伝え影響を最小限に抑える事である。場合によっては希望日に円満退社が出来ない事も考えられるが、事前に連絡があれば事業所もある程度の対処はできる。可能であれば交代要員が確保できるまで在籍する事が望ましいが、どうしても難しい場合はその旨を伝え、事業所側に対応して貰えるようにする。また特別な事をする必要はないが、職場に残るスタッフへの挨拶と業務の引き継ぎも最低限のマナーである。介護職が提供するサービスは機械や動物を相手にするものではなく、人間の生命を扱う仕事だと自覚すれば自ずと無責任な行動はできないはずである。仕事として一度でも任された以上、可能な限り跡を濁さずに退職するのも社会人としての心構えである。